2005年7月3日日曜日

マイニチ

毎日 体がとける程飲んで
毎日 おいしー物食べて
毎日 目がくさるまで寝る。
それが僕らの夢見る毎日。

数多くの酒マンガの中で、一つ選ぶとしたらどれだろう。

ネタ系なら平成よっぱらい研究所が金字塔だし、メジャー作品ならソムリエバーテンダー夏子の酒といったところだろうか。
もちろんBARレモン・ハートや、酒のほそ道といった作品も外せない。


でも、僕にとっての一冊はこれだ。

木村千歌 「マイニチ

OL「もも」と元カレ「とーた」が飲み暮らす日常と、離れてはまた近づく二人の微妙な関係を描いた作品。
基本的にお気楽・お馬鹿な物語なのだけれど、そこになぜかふと切なさを感じてしまうのは、二人のマイニチな時間が僕にとって既に失われてしまったものだからなのかもしれない。

あとがきで作者も書いているけれど、酒飲みというのはいつも何かを失い続けている人種だと思う。
楽しかったあの時間、あの仲間、あの酒。
あの居酒屋、あのバー、あのカラオケ。
酒飲みの中にだけ、空が白むまでのわずかな間だけ、存在するはかない夢。

そんな幻をまた夢見たくて。
失った何かを取り戻したくて。
僕はまた今日も酒を飲む。

願わくば、もう一度君と一緒に。

それが僕の夢見るマイニチ。

2 件のコメント:

  1. はかない夢ですね

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  2. > あふろ
    「はかない夢」ってのは、夢見るのも忘れるのも簡単で
    いいもんですよ。:)

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