2005年11月17日木曜日

村上春樹作品における小便シーンの研究

村上春樹の作品には、数多くの印象的な小便シーンが出てきます。
個人的には、小便シーンはビールを飲むシーンと同じくらい村上作品において重要な位置を占めていると思うので(笑)、小説を読み返した際にこのようなシーンを見つけたらメモしていきたいと思います。

さて、記念すべき最初のシーンは……


世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 新潮文庫 下巻 pp.237-238

私は二杯目のビールを注文してから便所に行ってまた小便をした。小便はいつまでたっても終らなかった。どうしてそんなに沢山の量の小便が出るのか自分でもよくわからなかったが、とくに急ぎの用事があるわけでもなかったので私はゆっくりと小便をつづけた。その小便を終えるのに二分くらいの時間がかかったと思う。そのあいだ背後では 「ボレロ」 が聴こえていた。ラヴェルの 「ボレロ」 を聴きながら小便をするというのは何かしら不思議なものだった。永久に小便が出つづけるような気分になってしまうのだ。


二分間小便をし続けるなんて、こりゃもう異常事態としか言いようがありません(笑)。
「私」 が、腹をナイフで切られたり地底で蛭に血を吸われたりといったハードな冒険の末にやっとの思いで穏やかに小便をする時間を手に入れたという事情を勘案すると、小便くらいゆっくりとさせてあげたいという気はするのですが……物事には限度というものがあるのではないかと。(^^;
それにしても、よりによって小便をするときに 「ボレロ」 はないよなぁ……。

ちなみに 「マイニチ」 の第11話でももが言及している 「村上春樹作品の小便シーン」 はこれだと思われます。……って、こんなこと書いても誰もわからないと思いますが(笑)。
日本にこのネタが通用する人って何人くらいいるんだろうなぁ(遠い目)。

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