2009年7月21日火曜日

雨傘で特許

普通の雨傘と折り畳み傘、どちらが好きでしょうか?
街中で突然カメラを向けられてこんな質問をされたら、しばし返答に窮してしまうかもしれない。

折り畳み傘というものはひどい自己矛盾を内包した存在ではなかろうか。
雨が降っていないとき、折り畳み傘は携帯に便利である。
なんといっても鞄の中に収まるのが良い。
これは「持ち歩かなくてもよい」という利点はもちろんのこと、おりしも突然天気が良くなってきたようなときに、向こうからやってきた女の子に「こんな天気がいい時に傘なんか持っちゃって、無粋な人ねぇ」などと思われずに済むということでもある。
要するに、傘が必要ない時は手ぶらで颯爽と歩きつつ、いざ雨が降ってきたときにはさっと取り出して雨を避けるスマートさが良いのである。

しかし、雨に濡れた折り畳み傘というのは厄介なものである。
ちょっと閉じただけでは場所をとって邪魔だし、折りたたもうとすると手がびしょびしょになるし、店頭にある使い捨ての雨傘袋にも入れにくい。
いざ折りたたんでも濡れたまま鞄の中にしまうわけにも行かないし、普通の雨傘のように取っ手のフックがないので、いざ電車に乗ったときにも鞄の肩紐やポケットにひっかけてぶら下げることができず、常に手に持っていなければならない。
つまり、片手で本を持ち、片手でつり革につかまるというスタイルがとれないのである。
それに比べると、普通の傘の方がさっと開け、さっと閉じることができる上に、そのへんにちょっとひっかけておくことができるだけ便利である。

要するに、折り畳み傘というものは雨が降っていないときは本質的には不要であり、雨が降ってくると本質的には邪魔になるのである。
これは大いなる矛盾ではなかろうか。
そんなわけで、家を出るときいつもどちらの傘を持って出るか迷うのだ。
もう雨が降っているなら普通の傘を持てばよいわけだが、降るかどうかわからないのに普通の傘をぶらぶらと持ち歩くのも無粋である。
かといって、折りたたみ傘には実際に雨が降ってくると邪魔になるという、すでに述べたような矛盾が存在するのだ。

考えてみれば、なぜ折り畳み傘のカバーをジップロックのようなビニールにして、濡れた傘を入れてもそのまま鞄の中に入れられるようにしないのだろう?
ついでにビニールの端に普通の傘の柄のようなフックを付けて、そのへんに引っかけられるようにするとなお良いかもしれない。
おぉ、なんかこのビニールの折り畳み傘袋で特許をとればちょっとした収入になるかもしれない気がしてきた。
その特許出願が異常に面倒くさいのでとてもやる気がしないわけだが。。。

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